初期の人工妊娠中絶
初期中絶手術は、妊娠初期、つまり妊娠11週6日目までに行われる中絶手術のことを指します。スプーンのような形状をした器具で胎児を取り出す「掻把術」と、吸引器で胎児を吸引する「吸引法」が主な中絶手段となり、当クリニックは「吸引法」を採用しております。
麻酔により、ほぼ無痛で手術を行うことができる上、処置に要する時間は15分程度と短く、基本的に日帰りとなりますので、母体への負担が比較的小さくて済みます。費用につきましても、中期中絶手術と比べると大幅に抑えられます。
中絶を決断された場合、11週6日目までの初期に手術を受けられることをおすすめします。たとえ初期内であっても、早ければ早いほど、母体の負担は軽減されますので、お早目にご相談ください。
京都市伏見区の産婦人科内科 石原クリニックでは、中絶手術には98,000円~(税抜)で対応しております。なお、この費用は妊娠週数によって異なります。
中期の人工妊娠中絶
妊娠12週以降の中絶手術は、中期中絶手術に分類されます。胎児が大きくなっているため、初期中絶手術で用いられる掻把法や吸引法は使えません。人工的に子宮口を広げることで陣痛を促し、流産させる方法をとります。これはつまり、通常の出産と同じ激しい痛みと身体への負担を伴うということでもあります。痛みも身体への負担も、週数が進めば進むほど大きくなります。
子宮口拡大を含めた前処置には時間がかかり、基本的には3日~1週間程度の入院が必要となります。また、手術費用も30~60万円と高額になります。
さらに、初期中絶手術と異なり法律的にも「人工死産」という位置づけですので、埋葬許可書を取得した上での埋葬、役所への死産届の提出が義務として課されます。
中期中絶手術は、母体への負担も大きくなる上、こういった手続きによる心の負担もまた大きなものです。
週数が遅れれば身体への負担が増えるため、万が一、12週を超えた場合にでも出来るだけ早く決断していただき、残念ながら最終的に人工妊娠中絶を選択される事になっても、可能な限り16週までに完了して頂きたいです。中期中絶手術をご希望の方は、京都市伏見区の産婦人科内科 石原クリニックまでご相談ください。
初期中絶と中期中絶の違い
手術の方法以外にも、さまざまな違いがあります。
初期中絶 | 中期中絶 | |
---|---|---|
期間 | 妊娠11週6日目まで | 妊娠12週~21週6日目まで |
方法 | 吸引法 | 基本的に人工的に陣痛を促す方法 |
入院 | なし(日帰り) | 1日程度の入院 |
費用目安 | 10~15万円(週数による) | 30~60万円(週数による) |
痛み | 麻酔によりほぼ無痛 | 通常出産と同じ激しい痛み |
処置時間 | 10~20分 | 術前処置を含めると丸1日以上 |
法律上の扱い | 人工妊娠中絶 | 人工死産 |
死産届 | 不要 | 死産届を区役所へ提出 |
埋葬 | 不要 | 埋葬許可書を取得し、埋葬 |
心理的ストレス ・中絶後遺症候群(PAS) |
ある | 精神的負担はより大きなもので、中絶後遺症候群(PAS)のリスク増 |